大阪府の最高峰といえば金剛山を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、金剛山の山頂は奈良県に位置するため、そのお隣の大和葛城山(959.2m)が大阪府の最高峰になります。
登山を始めるまで知らなかったよ~
大和葛城山は5月のツツジ、秋のススキ・紅葉が有名で、麓からロープウェイでアクセスできるのでシーズンになると観光客で賑わいます。
また大阪と奈良、どちら側にも登山ルートがあるので、縦走登山も人気です。
初心者さんにもOKの4つのルートをご紹介するので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
山の情報|大和葛城山(やまとかつらぎさん)
マップ
大和葛城山|おすすめの季節
一年を通して楽しめる山ですが、特に知られているのが春のツツジと秋のススキです。
春のカタクリ・真冬の樹氷は見られる時期が限られてますので、情報を確認してからお出かけくださいね。
http://www.katsuragikogen.co.jp/#features
葛城高原の公式HPでは「今日の葛城高原」として、天気や気温、花の開花状況などを毎日更新しています。
4月|春の妖精カタクリの開花
春の妖精「スプリング・エフェメラル」と呼ばれる早春にだけ咲く山野草、その中でも代表として知られるカタクリという花を見ることができますよ。
関西では限られた場所でしか見られない希少な山野草です。
晴れた時にしか花が開かないので、お天気のいい日にお出かけください。
自然研究路の周辺に咲くそうです↓
自然研究路は高低差180m・全長2kmのハイキングコースとなっています。4月に登山される際はぜひ立ち寄ってみてください。
カタクリを含めた山野草については別記事でまとめています!
登山は山を登る、景色を楽しむ、だけではなく「野草観察」といった楽しみ方もあるんですよ。
大和葛城山ではキャンプ場付近でショウジョウバカマも見られるそうです♪
5月|一目百万本!ツツジの大群落
山頂付近にある「自然ツツジ園」では、例年5月上旬から中旬ごろになると真っ赤なツツジが一面に花を咲かせます。
赤い絨毯のように広がるツツジの群生は圧巻!!
奈良県側からロープウェイが運行しているので、ベストシーズンには登山客だけではなく多くの観光客で賑わう名所となっています。
駐車場・ロープウェイは混雑が予想されるので要注意!
10月|風にたなびくススキの草原
9月下旬から10月下旬にかけては山頂付近がススキ野原に。
一面が金色に輝き素晴らしい景色が広がります。
11月|紅葉
10月中旬ごろからサクラやカエデが色づき始め、11月からはブナ林が色づきます。
紅葉を楽しむなら北尾根ルートがおすすめ!
金剛山全体の紅葉を一望できるロープウェイもおすすめですが、混雑が予想されるので要注意ですね。
2月|樹氷
真冬の葛城山は凛とした澄んだ空気に包まれて、景色をより美しく見渡すことができます。
標高が高いため気象条件によっては樹氷が見られることも!軽アイゼンは必須アイテムです。
大和葛城山|おすすめの登山コース(奈良県側)
ここでご紹介する2つのコースは同じ場所からスタートします。
葛城ロープウェイ前バス停からロープウェイ葛城登山口駅の横を通り、獣除けの門を通り抜けます。
その先に「北尾根コース」と「櫛羅の滝コース」に分かれる分岐点があるので、目的のコースへと進んでくださいね。
櫛羅の滝ルートは階段が多く、樹林帯で眺望がよくありません。
北尾根コースが人気ですが、2つのルートを周回する人も多いですよ。
櫛羅(くじら)の滝コース
葛城ロープウェイ前から北尾根コース取りつきまで進み、分岐でくじらの滝方面へと直進します。
現在は落石の可能性があるということで規制線が張られ滝に近づくことはできませんが、遠目からでも滝を見ることができます。
登山アプリYAMAPでは、櫛羅の滝ルートは赤い破線となっており注意喚起がされていますが、YouTubeを見る限りでは階段が整備されていて危険性は感じませんでした。(2023年3月6日時点)
ただ、ところどころ山が崩れた部分があり小石が落ちてきていたということで注意は必要です⚠
途中から、ロープウェイの山上駅方面へと進む道など分岐が多くなっています。ここでは景色が楽しめる「小鳥の楽園」ルートを選択しています。
距離:約3km
時間:約2時間
北尾根ルート
葛城ロープウェイ前から分岐まで進み、右の北尾根コースへと進みます。
序盤から急登でロープ場となっており、尾根に出るまでは岩場などのキツイ登りが続きます。
見晴らしのいい展望所は絶好の休憩スポット。途中でダイヤモンドトレイルに合流する人気のコースとなっています。
距離:約3.2㎞
時間:約2時間半
葛城山登山口までのアクセス(奈良県側)
近鉄電車・奈良交通バス・葛城山ロープウェイの連絡時刻表はこちらから
車でアクセス
カーナビには「葛城山ロープウェイ登山口駅 ☎0745-62-4341」を入力してください
吹田IC→松原JCT→美原JCT→葛城IC→県道30・213号→葛城登山口
(近畿道)(阪和道)(南阪奈道路)
※葛城ICから車で約20分
葛城登山口に市営駐車場(有料:1000円)があり数百台駐車可能
(※ツツジのベストシーズンは臨時駐車場が開設されるが早くから満車になるので注意)
電車・バスでアクセス
【電車】大阪駅→天王寺→大阪阿部野橋→尺土→近鉄御所駅
(近鉄南大阪線)(近鉄御所線)
運賃:大阪駅⇔天王寺駅 大人210円
大阪阿部野橋駅⇔近鉄御所駅 大人760円
【バス】近鉄御所駅から奈良交通バスで約19分
運賃:大人300円
御所駅から葛城ロープウェイ前へのバスの時間(一部)
午前8時40分・10時40分
葛城ロープウェイ前から御所駅へのバスの時間(一部)
午前11時01分
午後13時01分・14時50分・17時15分・18時02分
ハイシーズンはバスが増便されます。詳しくはこちらからご確認ください。
葛城山ロープウェイ
葛城登山口駅から葛城山上駅まで、標高差561m(約1.3㎞)を6分で結びます。
9時10分~17時の運行で30~50分間隔(土日祝は15~50分間隔)
片道:大人950円 小人480円
往復:大人1500円 小人750円
https://www.kintetsu.co.jp/senden/katsuragisanropeway/
ハイシーズンはお昼前後が一番込み合います。1~2時間の待ち時間も予想されますので時間に余裕を持ってお出かけください。
5月3日~21日までの期間で早朝臨時運転が行われます。
詳しくはこちらから
大和葛城山|おすすめの登山コース(大阪府側)
大阪府側から登る2つの登山コースをご紹介します。バスで行かれる方は降りるバス停が違うのでお気をつけください。2つのコースを周回するのもおすすめですよ。
天狗谷道コース
序盤は沢沿いの斜面を歩きます。一部、岩をよじ登るための鎖場もあり自然豊かでアドベンチャーな登山道となっています。
距離:約3.3㎞
時間:約2時間
水越峠|ダイトレコース
金剛葛城山系の稜線、約45㎞を縦走するダイヤモンドトレール(通称ダイトレ)を歩くコースです。
水越峠はこのまま金剛山へと繋がっているので、カツコン(葛城山と金剛山を縦走、逆をコンカツと言う)する人も珍しくありません。
ツツジ園を通って山頂へと向かうルートで、ダイトレという事もあり人気のコースですが、急な階段や斜面などの注意箇所もあります。
距離:約2.9㎞
時間:約1時間40分
葛城山登山口へのアクセス(大阪府側)
車でのアクセス
美原北IC出口の周辺道路はららぽーと堺ができたため大渋滞します。大阪からアクセスする場合は御所方面を経由した方が時間は短縮できそうですよ。
駐車場
台数:約30台
料金:無料
トイレ:登山口近くに公衆トイレあり
このほか周辺にいくつか駐車場がありますが、金剛山に登る方もこの付近に駐車されるので、朝早い段階で満車になることが予想されます。
この駐車場から天狗谷道の登山口へは徒歩9分、水越峠の登山口へは徒歩15分程度です。
電車・バスでのアクセス
【電車】大阪駅→天王寺→大阪阿部野橋→富田林駅
(近鉄南大阪線)
運賃:大阪駅⇔天王寺 大人210円
大阪阿部野橋駅⇔富田林駅 大人530円
【バス】
近鉄長野線「富田林」駅→金剛バス千早線「水越峠」行き乗車
※土日祝のみ運行
天狗谷道へは「葛城登山口」バス停で下車
水越峠へは「水越峠」バス停で下車
葛城山登山での注意点⚠
通行止めに注意
奈良県側登山道は台風の影響を受けやすく、道が荒れていたり通行止めになる箇所もあるので注意が必要です。事前に登山道の状況を下調べしておくことをおすすめします。
https://yamap.com/mountains/117
冬はアイゼン必須
1~2月は凍結することもあるので軽アイゼンなどの装備は必須アイテムです。霜で登山道がぬかるんでいることもあるので汚れ防止のためにゲーターを装着しておくのもおすすめです。
大和葛城山|おすすめ立ち寄りスポット
葛城高原ロッジ
http://www.katsuragikogen.co.jp/
山頂付近にあるロッジでは宿泊・食事・入浴が可能
名物はカモ丼・カモ鍋など
日帰り入浴 午前11時~午後3時 大人500円
天然温泉|かもきみの湯
葛城山の東麓に湧く天然温泉で、四季の森の一角にある。
日帰り入浴施設で「神々が宿る杜(もり)の天然温泉源泉」がキャッチフレーズ。ヌメリ感のあるやわらかい泉質とリーズナブルな料金、2階には食事処もある。点検休館日を除き年中無休なのも登山者には嬉しい。
営業時間:10時~23時
料金:平日 大人700円
土日祝 大人800円
道の駅|ふたかみパーク當麻
二上山を西に望む道の駅では、當麻の新鮮素材を使った郷土料理が味わえる他、野菜や卵などの販売もあり、登山帰りに立ち寄る人が多い。きなこ団子や苺大福が人気。