大阪府 山の情報

【最勝ヶ峰|大阪府】紅葉の名所!「箕面大滝と勝尾寺」二大観光スポットをめぐるおすすめのコース~見どころやアクセス情報など

大阪府北部に位置する箕面市には、「日本の滝百選」に選ばれている箕面大滝や、「勝運の寺」として有名な勝尾寺の二大観光スポットがあります。

大阪府の紅葉名所ランキングでは、1位に箕面大滝、2位に勝尾寺が選ばれていて、11月に入ると多くの観光客で賑わいます。

今回はこの2つの紅葉名所を巡るハイキングコースをご紹介します。

山の情報|最勝ヶ峰(さいしょうがみね)

最勝ヶ峰とは

  • 勝尾寺の背後にそびえる標高540mの山
  • 山頂は開成皇子(桓武天皇の兄)の墓となっており宮内庁の管轄

観光名所|箕面大滝(みのおおおたき)

日本の滝百選」にも選ばれている落差33mの大滝は、大阪府の箕面国定公園にあります。滝の流れ下りる姿が農具の「箕」に似ている事からこの名で呼ばれるようになり、地名もこれに由来しているそうです。

マイナスイオンたっぷりの滝周辺は夏場は涼しいクールスポットとして、新緑の季節、雪化粧をする冬など、一年を通して人気のある観光地です。特に秋は「紅葉名所ランキング1位」ですので、真っ赤な紅葉が滝をより一層引き立てて美しい風景が見られるとあって絶大な人気を誇っています。

駅から続く滝道には、ゆず料理やスイーツ・箕面ビールなどが楽しめるカフェやレストランが立ち並んでいますよ。

箕面大滝のライトアップ~2023年11月開催~

今年は7月・8月・9月にも期間限定でライトアップが行われていましたが、11月の開催も発表されました。

箕面駅前から箕面大滝までの滝道はフットライトが優しく灯り、川の水面や周辺の木々をスポットライトが照らしています。瀧安寺の鳳凰閣、昆虫館などもライトアップされ、見どころ満載のイベントとなっています。

◎日程
【箕面大滝】11月1日(日曜日)~11月15日(日曜日)
【昆虫館前・瀧安寺】11月14日(土曜日)~11月23日(月曜日・祝日)
【その他】11月1日(日曜日)~11月30日(月曜日)

◎時間
午後5時~午後9時

◎ライトアップ箇所
箕面大滝、昆虫館前、瀧安寺、梅屋敷付近など

アクセス

電車の場合
阪急電鉄箕面線 箕面駅下車
滝道を歩いて約40分

車の場合
箕面大滝大日駐車場(箕面ドライブウェイ沿いの駐車場)
営業日:毎日
営業時間:年中無休24時間
収容台数:箕面大滝大日駐車場 69台
住所:〒562-0001 大阪府箕面市箕面 1656
※カーナビに入力する際は住所を入力してください
※滝に一番近い駐車場です(徒歩約14分)

【利用料金】
※時期によって料金が異なりますので、ご注意ください。

(4月、5月、8月、10月、11月、12月)
8時00分~22時00分:30分 400 円
22時00分~8時00分:60分 100 円
当日最大料金  1,500円/回

(1月、2月、3月、6月、7月、9月)
8時00分~22時00分:30分 300 円
22時00分~8時00分:60分 100 円
当日最大料金  1,000円/回

市立箕面駅前駐車場を利用(30分100円)
滝道を歩いて約40分

注意点

紅葉のハイシーズンは平日でも混雑します。土日祝日は駐車場の入場待ちで付近が大渋滞しますので公共交通機関の利用がおすすめです

観光名所|勝尾寺(かつおうじ)

勝尾寺は西国第23番札所で「勝ち運の寺」として知られています。勝運信仰の歴史は1300年と古く、平安時代にまで遡るそうです。日本全国、世界各国から多くの方々が参拝に訪れています。

【参拝時間】
平日・日祝日 8:00~17:00
土 8:00~18:00
(最終受付時間は30分前)
    
【入山料】大人500円

名前の由来・勝ちダルマについて

勝尾寺の由来

ある時、祈祷により多くの人々を救っていた弥勒寺の六代座主「行巡」のもとに、当時の清和天皇の勅使が訪れ、天皇の病のために下山し祈願せよとの命が下されました。しかし行巡は修行中の身であり寺を離れることが出来ないため、命に背きつつもこの場所から祈祷しする事で見事天皇の病を治す事ができました。このことを喜んだ清和天皇は、この国を治める天皇(=王)に勝った寺ということで「勝王寺」と命名されますが、それはあまりにも畏れ多いと「王」を「尾」に変えて「勝尾寺」と称するようになりました。(勝尾寺HPより)

勝尾寺では「勝つ」とは他人・他者を打ち負かす事ではなく「自分と向き合い、自分の弱い心に打ち勝つ」という意味に捉えて、受験・厄除け・病気・スポーツなど「人生のあらゆる場面で勝つ寺」として信仰されています。

このことから、勝ちダルマの目入れというのは「願い事を書き片目を入れることで、自分と向き合い自分に打ち勝つ」という自己誓約書にサインをしたようなものだと言います。願い事に向け一日一日を悔いなく過ごす事で初めて願いが叶うそうですよ。

境内には勝運成就したダルマが所狭しと奉納されているほか、勝運祈願の小さなダルマがいたるところに並べられています。

いろんな顔があるから選ぶのも楽しい!

ポイント

『六十四掛ダルマみくじ』は大吉・小吉・凶などの一般的なおみくじの表記ではありません。
陰と陽、相反する2つの要素で成り立つ「易」を基盤とした特殊な占いで、六十四通りもの「易経」を基とした占いの言葉が綴られています。

仕事・受験・恋愛など、一つの内容につき易占は一回しか行ってはいけないという作法があります。ダルマを選ぶ際は占ってほしい内容を先に決めておきましょう。

四季の移り変わり

八万坪の境内には桜・シャクナゲ・紫陽花・紅葉などの季節を彩る花木が植えられています。

春や初夏もおすすめですが、11月に入ると真っ赤に色づいた紅葉が美しく、日暮れとともにライトアップされ幻想的な世界が広がります。また、雪の中に並ぶ赤いダルマの姿もなかなか見られない貴重な光景です。

勝尾寺のライトアップ~2023年11月開催~

【日程】11月中の土日祝
【時間】日没後~19時30分

登山(ハイキング)コース|勝尾寺~最勝ヶ峰~箕面大滝

初心者向けコース

外院バス停→勝尾寺→最勝ヶ峰→箕面大滝→箕面駅

バス停を下車し帝釈寺北交差点を左折して勝尾寺参道を指す石標に従って進みます。貯水池の脇を歩いて尾根から稜線にあがると粟生団地が眼下に望めます。

勝尾寺入口に着いたら入場料を払って境内に入ります。あちこちに並ぶダルマを眺めながら登山口へ。時間のある方はその前にダルマみくじを引いてみましょう。一つ一つ手書きされたダルマの顔はどれも味があって選ぶのが楽しいですよ。

坂道を登っていくと山頂はお墓になっているので迂回路で向こう側へと進みます。ブロンズ製の方位盤があってわずかに景色が開けています。

山道を歩いてダムを右手に歩道橋を渡ると政の茶屋園地に着きます。ここから舗装路を歩いて箕面大滝へ。滝道を歩きながらぜひ食べ歩きも楽しんでくださいね。

標高540m
歩行距離約11km
歩行時間約4時間
標高差登り約683m・下り約710m
レベル初級コース
登山コースの目安(休憩含めず)

ポイント

  • 勝尾寺の受付は8時から
  • 箕面大滝周辺のお店は11時開店

アクセス|外院バス停

登山口と下山口が異なるので車でのアクセスは避けた方が無難です。
それでも、という場合は箕面駅前に駐車してバスで外院へ向かいます。(紅葉シーズンは駐車場が満車になりやすいので注意)

【箕面駅】より
阪急バス36系統「粟生団地行き・間谷住宅1行き」
料金:250円

【千里中央駅】より
阪急バス21系統「彩都西駅行き」
阪急バス22系統「彩都西駅行き」
阪急バス23系統「彩都西駅行き・希望ヶ丘二丁目行き」
阪急バス25系統「余野「東能勢中」行き」
料金:250円

アクセス|勝尾寺バス停

【千里中央駅】より
阪急バス29系統「希望ヶ丘4丁目行き」
https://www.hankyubus.co.jp/rosen/timetable/110904.pdf?5(時刻表)
料金:520円

【阪急北千里駅】より
阪急バス29系統「希望ヶ丘4丁目行き」
※千里中央駅時刻表の10分前に発車
料金:520円

箕面のサルについて

箕面公園に生息していた多くの猿たち。
昭和世代からすると滝と猿は切っても切り離せない関係で、「お弁当を狙われた」とか「お菓子を奪われた」なんて話は日常茶飯事で、「車の窓を開けてはいけない」なんてことも言われていたぐらい猿が狂暴化していました。

約15年前に娘たちを連れて行ったときは、大日駐車場にズラリと並んでいたのを見かけただけで滝周辺にはいませんでした。3年前にハイキングで山の中を歩いた時には1匹も見かけず…とても驚きましたね。

あれだけいた猿たちはどこへ行ったのでしょうか?

箕面のサルの歴史

昭和29年に大学の教授が「猿の餌付け」に成功したことで全国的に野猿公園が広がったとされています。

箕面では昭和30年に滝の上に自然動物園が開設されました。観光客が入場料を払い、ここが餌付け場となることで、箕面の重要な観光資源となりました。翌31年には箕面のサルが「国の天然記念物」に指定され、ますます多くの観光客を集めました。

ところが、その後次第に人間の持っている物を奪おうとして襲いかかるようになり、観光客に被害が出始めます。昭和50年頃の被害件数が届け出のあったものだけで年間300件というので、おそらくその数倍は被害があったであろうと推測されています。

正月飾りのミカンも猿に取られてましたねw

人間の食べ物を奪うことで通常2~3年に一度の出産が毎年出産するようになったそうで、昭和31年には約100匹だった猿が平成21年には670匹を数えたそうです。頭数が増えたことによる被害は観光客だけではなく、集団内での分裂で追い出された猿が北や東・西へと移動したことで農業への被害も拡大したといいます。

昭和52年になると、その猿害の凄まじさにとうとう自然動物園を廃止。「猿を観光の材料にしよう」という従来の方針を転換して、「猿を山に帰す」という動きに変わりました。餌となる木を植樹し、本来の野生の猿に戻すという計画の元、平成7年に約1,000本の植樹を終えました。

こうして箕面公園や滝周辺から猿の姿は消え、いまでは安全に観光することができるようになりました。過去を知っている人はこの光景に驚きを隠せないと思います。

ですが、箕面市内での目撃情報は今年も後を絶ちません。もし見かけたとしても近づいたりエサをやらないようにしましょう。

※箕面市では平成22年4月1日より「箕面市サル餌やり禁止条例」が施行されています

まとめ

これからの紅葉シーズン、ランキングで1位・2位に並ぶ箕面の名所を観光しながらハイキングしてみませんか?ダルマがいっぱいの勝尾寺も、赤い紅葉が美しい箕面大滝も、まさにこれから見頃を迎えます。

落ち葉でふかふかの秋の山道は、彩りも綺麗で足への負担も軽いですよ♪ぜひ歩きやすい服装と靴でお出かけください。防寒着と雨具はお忘れなく!

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