三嶺は「四国で一番美しい」と評される、知る人ぞ知る絶景の山です。
四国の山というと剣山・石鎚山の日本百名山ばかりが目立ちますが、三嶺は高知県最高峰で日本二百名山・四国百名山にも選ばれているんですよ。
観光客でも安全に登れる剣山とは違って本格的な登山装備を要しますが、360度パノラマの山頂から望む景色は絶景で、剣山・天狗塚へとのびる稜線はまさに「天空の稜線」です。
山の情報|三嶺(みうね・さんれい)
マップ
三嶺が美しいと言われる由縁
日本百名山である石鎚山や剣山は知名度が高くもちろん人気の山ですが
「四国で一番美しい山」
「四国で一番おすすめの山」
のトップに三嶺の名前をあげる人が多いのはご存知でしょうか。
標高は四国で5番目、高知県最高峰とはいえあまり知名度もありません。
では登山者は三嶺のどこに魅了されるのでしょうか?
魅力その① 美しい稜線
樹林帯を抜けると一気に視界が開けます。そこに飛び込んでくるのはクマザサに覆われた美しい稜線です。そして360度パノラマの山頂から剣山方面、天狗塚方面へとその稜線はさらに続きます。この稜線に人々は魅了されると言います。
魅力その② 秘境の奥にある大自然
手つかずの大自然、というわけでは決してありません。
登山道は整備されていますし、鹿の食害から守るために木の根元に網がかけられていたりと、人の手はもちろん入っているのですが、石鎚山や剣山と比べると「本来の山の姿」がそこにはあります。
大歩危小歩危や祖谷といった秘境の地からさらに奥へと進んだ山深い山に魅了されるのです。
おすすめの登山コース
徳島県側から登るルートと、高知県側から登るルート、計5つの登山道があります。
剣山からの縦走も人気ですね。約20㎞と距離が長いので小屋泊・テント泊をする人が多数です。一度は歩いてみたい憧れの縦走路です。
この5つの登山道から、特に人気の3つのルートをご紹介します!
登山コース①|名頃登山口~三嶺
関西方面からアクセスする場合、一番人気の登山口は名頃登山口になります。
山頂まで片道約3時間と一番歩行距離が短く、コースもわかりやすいので初心者コースとされています。とはいえ往復で6時間、急登もあって体力的には中級コースかなと個人的には感じました。
標高 | 1,894m |
歩行距離 | 往復約9km |
歩行時間 | 約6時間 |
標高差 | 約1,010m |
レベル | 初級コース |
名頃登山口→(1時間半)→ダケモミの丘→(1時間半)→山頂
- 駐車場にトイレあり
- なだらかな尾根道も多く整備されたルート
- 樹林帯を出るとガレ場、岩場あり
- 山頂手前は急登、斜面、下山時は滑落に注意
登山コース②|菅生(すげおい)登山口~三嶺
駐車場が空いていて穴場のルートだそうですが、利用者は少ないようです。
というのも、名頃と比べると山頂までの距離が長くなり標高差も高くなります。そのためか登山口には名頃登山口を案内する注意書きが置かれているそうです。
※体力に自信のない方は名頃登山口から登って下さい
標高 | 1,894m |
歩行距離 | 往復約10.3km |
歩行時間 | 約7時間半 |
標高差 | 約1,200m |
レベル | 中級コース |
菅生登山口→(3時間40分)→山頂
- 登山口の「いやしの温泉郷」は現在も休業中
- 距離が長く歩行時間も長め
- 駐車場は空いている
- 危険箇所はなし
登山コース③|白髪山登山口~三嶺
高知県側からの人気ルートです。白髪山を越えたところで剣山からの縦走ルートに合流します。
標高 | 1,894m |
歩行距離 | 往復約10.3km |
歩行時間 | 約7時間 |
標高差 | 約1,114m |
レベル | 中級コース |
白髪山登山口→(約45分)→白髪山→(約2時間)→カヤハゲ(東熊山)→(約1時間)→三嶺
- 序盤は背の高い笹薮をかきわけて進む
- 白髪山から先はアップダウンがきつい
- お花畑が人気
- 山頂手前に鎖場あり
滑落注意|危険箇所(鎖場・ロープ場)
カヤハゲと三嶺の間にはこの巨大な岩があり、この岩を巻くように鎖場が設置されています。
慎重に進めば問題ないようですが、下りは特に注意が必要です。
名頃からのルートにはガレ場・岩場が存在します。
左手に見える池あたりから右側の斜面を下るのですが、かなり急でした。滑落に注意が必要です。
車でのアクセス
名頃駐車場
美馬ICを出て約45km
24時間営業のローソンを起点にしています
いやしの温泉郷駐車場
美馬ICを出て約42km
24時間営業のローソンを起点にしています
白髪山登山口駐車場
鳴門ICから約135km
3時間半の道のりです。
関西方面からアクセスするのは現実的ではありませんね。観光とセットでお考え下さい。
電車・バスでのアクセス
阿波池田から四国交通バスに乗って東祖谷の「久保」まで行き、そこからさらに三好市営バスに乗り換える必要があります。
阿波池田までのアクセスなど高速バスの情報は「剣山」の山情報の方に詳しく載せています。
服装・装備
1年を通して登ることができる三嶺ですが、12~3月は積雪があるので冬山の装備が必要です。また、11月・4月も場合によっては積雪の可能性があるのでアイゼンは準備しておきましょう。
5月からは気温や天候に合わせて調節します。ガスが出やすいのでプラス一枚を意識した方がいいかもしれません。(レインウェアは必須)
ロープ場・鎖場があるので手袋持参がおすすめ
白髪山手前の笹道では朝露でズボンが濡れるそうなので、着替えがあると安心ですね。(山頂近くに避難小屋があります)
まとめ
四国で一番美しい三嶺をご紹介しました。
私たちが行ったときは残念ながら天候が悪く、綺麗な稜線はほとんど見れなかったのですが、いつかリベンジしたいです。剣山からの縦走も夢です。
名頃登山口からのコースだと関西からの日帰りも可能なので、ぜひ絶景を見に足を運んでみてください。
温泉情報、周辺の観光情報などは剣山の情報ページに載せています。良ければ参考にしてくださいね!