活動日記 高知県

【大阪から四国へ遠征登山】高知県最高峰の三嶺へ~撤退か登頂か…天候不良に悩まされた遠征2日目

四国遠征2日目は高知県最高峰の三嶺に登る予定です。

しかし前日は大雨で散々な剣山、2日目の朝も雨の予報でした・・・

「もし雨が降っていたら観光して帰ろう!」と決めて就寝。

予定狂いまくりの遠征登山2日目、最初に言っておくとかなり無茶しました・・・。

撤退か登頂か

起きた時には雨が降っていて、やっぱり今日はダメか~と思ったのですが、天気予報を見ると9時には雨が止むようです。

気持ち的にはすでに登山モードから観光モードへとシフトしていましたが、「せっかく来たんだから」と、とりあえず登山口まで向かってみることに。

こういう時、山行中止の判断は早ければ早いほどいい

せっかくの四国遠征が「剣山でずぶ濡れ、2日目は観光」じゃ「なんのために四国まできたのか・・・」という気持ちになりますが、こういった思考が一番ダメなんですよね。

「無理は禁物」が合言葉なのに、この時は無理してしまったなぁと反省しています。

名頃駐車場へ

ドライブがてら登山口駐車場まで行ってみることにしました。

山道はあいかわらず右へ左へとカーブが多く、剣山同様に注意が必要でした。出会い頭の正面衝突だけは避けましょうね。

峠を越える時、すぐ近くに鹿がいました。このあとも数頭見かけたので、峠付近を走行するときは鹿の飛び出しに注意ですね。

モシャモシャと草を食みながらこちらをジーーーーー

峠を越えると今度はどんどん標高を下げていき、沢沿いの道を走ってようやく駐車場に到着しました。

午前10時前、駐車場には車が5~6台停まっていました。数名は車外にでて雨の様子をうかがっています。霧のような雨はこのまま止みそうな雰囲気でした。

「10時には雨が止むから、登るなら今がチャンスだよ」と夫は声をかけられたそうです。

様子を見に駐車場まで来たけど、結局このまま登ることに。

雨の中1人男性が下山してきたことで、「これぐらいの雨なら大丈夫なんだ」と背中を押された気持ちにもなったからです。

しかし時刻はすでに10時。
休憩なしの往復6時間のタイムコースは、われわれの体力だと下山は17時を過ぎる可能性がありました。

無事に下山できたとして、レンタカーの返却時間までに大阪まで帰れるのだろうか・・・という不安がありました。

登山コース|名頃登山口~三嶺

日帰り登山では一番人気のコースです。
なだらかな道も多いし、健脚な方なら往復6時間もかかりません。

標高 1,894m
歩行距離往復約9km
歩行時間約6時間
標高差約1,010m
レベル初級コース
往復の目安(休憩含めず)

名頃登山口→(1時間半)→ダケモミの丘→(1時間半)→山頂

  • 駐車場にトイレあり
  • なだらかな尾根道も多く整備されたルート
  • 樹林帯を出るとガレ場、岩場あり
  • 山頂手前は急登の斜面、下山時は滑落に注意

山行記録|登山口→ダケモミの丘(目安:1時間半)

9時50分、登山を開始しました。
先の方に登山口の看板が見えていますね。

急登を登った先で鉄塔に出ます。
ここで一旦視界が開けますがまた森の中に入ります。

ルートを見失いそうになりますがピンクのテープがあるので安心です。このピンクテープにはこの先も助けられました。

なだらかな尾根道と急登を繰り返し、なかなかハードです。

10時40分、林道に出ました。
30分の道のりなのに50分もかかってしまい焦りが出ます。

ここからまた森の中に入ります。
注意書きには「自然を守るため緑の目印を辿って歩くように」と書かれていました。

ここからは尾根を登ったり下ったり。
急登もあればなだらかな道もあって緩急激しめですね。

ここの尾根道は幅が広いですが、片側が斜面なので木の根に躓かないようにだけ注意です。特に下山時は怖く感じました。

これはサルノコシカケかな?めちゃくちゃ大きかったです!

注意書きに書いてた緑の目印です。
なだらかな道では見えるけど、登ってくるときには全く見えませんでした。ピンクテープが頼りになります。

時々ガスで真っ白になりました。

樹林帯を抜けるまでは眺望が全くないので夫はテンションが低くていつもより歩みが遅い。(前日にお酒を飲み過ぎた事も原因かな)

11時50分、ダケモミの丘に到着。1時間半の距離に2時間もかかってしまいました。

私たちの歩くペースはいつもコースタイム通りなので(いわゆる標準)、いつも以上にペースが遅かった、という事がわかりました。

「ここで撤退するか、もう少しペースをあげて歩くか」夫に確認します。ペースをあげて歩くことにしました。

行動食を少しつまんですぐに出発します。

ダケモミの丘→山頂(目安:1時間半)

ペースをあげる選択をしましたが、急登箇所では足が止まってしまいます。

だんだんと勾配がきつくなってきました。ここから山頂に向けて本格的な登りが続くというのに、序盤で時間がかかりすぎたなと焦ります。

だんだん岩場が増えてきました。

樹林帯を抜けて笹原に出ました。真っ白で景色は何もみえません。

ロープ場あります。

水場と書かれた木札が左を指してますが左へは進みません。

右側の笹道は一見すると途中で道がふさがっているように見えますが、右に迂回してるのでそうみえるだけです。進むと石ゴロゴロの斜面に出ました。

このガレ場を登ります。落石には注意してくださいね。
晴れていたら目の前には絶景が広がっているのでしょう。

木札があった分岐点を見下ろします。
水場の方へ間違って進んだらここから登ることになるのでしょう。これは大変です。

細いトラバース道は片側が急斜面なので少し怖かったです。晴れていたら高度感もあって恐怖はマシマシだったかもしれません。

高所恐怖症なので撤退も視野に入れた今回の三嶺登山だったのですが、白くガスってたおかげで怖さは半減、景色が見えないのがプラスに作用したのは良かった点でした(笑)

大きな岩の横を通過します。木の橋は滑るので濡れているときは注意してくださいね。

この先、右側の斜面を登っていきます。かなり急なので下山時は特に注意ですよ。

足元にリンドウが咲いていました。癒されます。

急斜面を登りきると正面に池がありました。
左に行くと山頂、右に行くと三嶺ヒュッテがあります。

山頂方面に続く稜線(晴れていたら絶景だろうな)

左手に剣山や次郎笈が見えるはずです。絶景を見ながらの稜線歩きは叶いませんでしたね。


いくつかニセピークがあってなかなか山頂に着きません。登った!と思ったら今度は下ります。

ここが最後の急登です。岩が滑るので下山時は特に注意してくださいね。

登ったところが山頂かと思いきや、まだ先でした。

13時35分、無事に登頂!
ダケモミの丘を出発するときに「13時半登頂」を目指したのですが、まぁ良しとしましょう!

山頂はこんな感じで360度パノラマです。
ここで徳島県と高知県を二分しているそうで、真ん中にあるのが二等三角点です。

少しすると風でガスが流れて天狗塚へと続く稜線が見えました!綺麗!

前日にスーパーで買った特売のお弁当を食べます。山頂はハエやハネアリがかなり多くてこれには参りました・・・

剣山方面を向いて休憩しますが、真っ白で稜線は全く見えませんでした。

剣山へは17km。
この縦走はいつかしてみたい・・・でも小屋泊・テント泊なんて我々には無理だろうなぁ・・・

剣山方面

三嶺からの絶景

画像をお借りしました。
晴れていたこんなに綺麗なんですね。

https://yamaikoka.com/wp-admin/post.php?post=1258&action=edit
https://plaza.rakuten.co.jp/iyokanyama/diary/201910060000/

いやぁ~大絶景!絶対にリベンジしたいと思います!

下山(目安:3時間)

14時、下山開始です。

風でガスが抜けて稜線がくっきり見えました!

画像中央の張り出した岩が木橋のあった地点です。
その左側斜面に点々と白いものがありますが、それが急斜面の階段です。

真っ白だった池もくっきり見えました。三嶺ヒュッテ内を覗いてみたかったけど、時間がないのでやめておきました。

斜面を下ろうとする夫

ガレ場も慎重に下ります。

ここで木の根っこに足を引っかけて夫がこうなりました。気を抜いた時が一番危険かもしれません。(本人再現)

下山中、森の中で鹿に出会いました。
木の幹に網をかけているのは鹿の食害から守るためですが

登るときには気づきませんでしたが、麓に近い所ではほとんどの木がこの状態でした。

下山後|観光なしで大阪へ

16時45分、無事に下山しました。
登りは2~3名、下山時は10名ほどとすれ違いました。登りの皆さんは大きなザックを背負っていたので、小屋泊・テント泊をされるようでした。剣山まで縦走されるのかもしれませんね。

温泉へいく時間もなく、トイレで着替えを済ませます。

祖谷方面を走って阿波池田ICから徳島自動車道に乗りました。
途中上板SAへ立ち寄りましたが、ここはお土産も充実していて食事も美味しかったのでおすすめです。徳島ラーメンを食べて帰りました。

まとめ

天候に振り回された2日間でした。
遠征は今回で2回目、登山歴も浅いので何が正しい判断だったのか?正直今でもわかりません。

ただ、この経験を通して「お天気の悪い日は無理に登山しない」という私たちの山スタイルが定着したのは間違いありません。
人は経験を通して独自の山スタイルを形成していくのでしょう。

撤退か、登頂か
これから先もこの選択に悩まされるときがでてくるはずです。
冷静な判断ができるよう、知識と経験を積んでいきたいと思います。


三嶺の詳しい情報はこちらでまとめています。

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