YAMAPの活動日記を毎日チェックする夫から、釣瓶岳(つるべだけ)という山がすごく綺麗だという報告を受けました。どこやそれは???と調べてみたら、比良山系の最高峰「武奈ヶ岳」のお隣にありました。
縦走登山の「中間点」に位置する釣瓶岳は単体での山行記録はあまり見かけませんが、今回歩いたコースは初心者向けですので是非参考にしてくださいね。
登山コース|畑バス停~釣瓶岳往復
標高 | 1,098m |
歩行距離 | 約10.8km |
歩行時間 | 約6時間 |
標高差 | 登り約997m・下り約997m |
レベル | 初級コース |
いろんなルートを検討しましたが、体力面・安全面を考慮して畑バス停からの往復登山に決定しました。結果的に私たちの体力にはこれが限界だったので、無理な計画を立てなくて良かったなと思います。
サンプルコースを載せておくので参考にしてください。(朽木栃生バス停へ下山、安曇川駅行きのバス停まで歩く方法もあるそうですよ)
サンプルコース①坊村登山口~武奈ヶ岳~釣瓶岳~畑バス停
坊村から畑バス停までは距離が11kmと長く、標高差の累積は約1200m、時間は7時間(休憩含めず)のコースです。8時41分に坊村にバスが到着して、17時21分発のバスに乗ることになるのですが、時間的な問題よりも体力的に厳しいかなと感じました。
サンプルコース②ガリバー旅行村~(武奈ヶ岳)~釣瓶岳~畑バス停
ガリバー旅行村バス停には一番早いバスで9時29分着です。(土日祝のみ)
武奈ヶ岳経由で釣瓶岳に登り畑バス停まで下山すると、距離は約11.1㎞、時間は約7時間(休憩含めず)です。標高差の累積は下りの方が多く、1,050mぐらいあります。
武奈ヶ岳へ登らずに釣瓶岳へ向かい畑バス停へ下山した場合、距離は約10km、時間は約6時間です。畑バス停を往復するのとほぼ同じですが、沢ルートは危険箇所も多いのでビビリな私には無理だろうと判断しました。
畑バス停までのアクセス(電車・バス)
近江高島駅から出るバスの始発は7時27分です。大阪駅から始発に乗れば間に合いますが、最寄り駅からだとギリギリの到着でした。
ということで、私たちは時間に余裕を持って9時04分発のバスに乗ることにしました。
【電車】
最寄り駅 → 京都駅7:24 →JR湖西線 →近江高島駅8:20
【バス】
近江高島駅からコミュニティバス(高島線畑)を利用
運賃:220円
※現金のみ
活動日記|琵琶湖を望む美しい稜線歩き~釣瓶岳
最寄り駅から約2時間かけて近江高島駅に到着しました。時刻は8時20分。
電車を降りてすぐ夫が車内に帽子を忘れた事に気づき、駅員さんに手配をお願いするなど少しバタバタしましたが、まだバスの時間まで余裕があります。
バスを利用するときは余裕をもって最低でも30分前には着くようにしています。それでも改札を出たところに8名ほど、駅の外にも数名の方がバスを待たれていました。
座るところがないので駅の外に出て少し散策。
駅前には大きなガリバー像と小人の城があり、ここにベンチがあったので休憩します。信号を渡ってすぐのところにコンビニがありました。
8時50分ごろ、バス乗り場に人が集まってきて列を作り始めたので慌てて並びます。最初からバス乗り場に並んで座っておけば良かったですね。なんとか座ることはできましたがコミュニティバスは超満員でした。
ガリバー旅行村に寄ってから最終の畑バス停で全員が降りました。
とここで、武奈ヶ岳登山組が慌てています。ガリバー旅行村で降りる予定だったのに間違えて畑バス停まで来てしまったようでした。
このバスはもうガリバー旅行村へは行かないので、鹿ヶ瀬道バス停からガリバー旅行村まで歩くことになったようです。約3km、40分ほどの距離ですね。バスは混雑するのでガリバー旅行村で降りる方は前の方に乗車するようにしてください。
ここ畑という場所は棚田が有名で、「日本の棚田百選」に指定されているそうです。ちょうど田植えが終わった頃で、綺麗な景色を見ることができました。
釣瓶岳方面でしょうか。かなり曇っていて雨が心配になりました・・・。
民家の横を通り抜けて棚田横をずっと登っていき、山の中へ入りました。横に沢が流れていて、少ししっとりとした雰囲気です。(ヤマビルがいるそうなので注意してくださいね)
フッカフカの樹林帯は歩きやすくて、あちらこちらでギンリョウソウが咲いていました。こんなに密集してるのは他ではまだ見たことがありません。
少しピンクがかっていたり紫がかっていたりと、あまりの美しさに何度も足を止めて撮影会が始まります(笑)
ゆっくりゆっくり自然を満喫しながら約1時間、1つ目の峠の「横谷峠」に到着しました。このあと3つの峠を通過しますよ。
左の尾根を進みます。風が通り抜けるから涼しいです♪
琵琶湖が見えるとテンションがあがりますね!
地蔵峠のすぐ上が地蔵山でした。横谷峠から約30分で到着。景色がいいので数名の方がお昼休憩を取られていました。
10分ほど歩いて笹峠に到着。峠というのは「ここから下る場所」のはずですが・・・なぜかさっきから登ってばっかりいます(笑)
だんだん勾配がきつくなってきました。度々立ち止まっては景色を眺めます。
ふくらはぎがキツイ!!
比良山系の良さはこの景色です。もう少し晴れていたら、青い空と琵琶湖がもっともっと映えていたでしょうね。
すこし緩やかになった尾根を進みます。
笹峠から約40分、イクワタ峠に到着しました。写真右手に登山道があって、朽木栃生(くつきとちゅう)へと続いています。正面に見える山が釣瓶岳ですね。山頂は木で囲まれています。ここからだと緩やかな稜線に見えますが・・・これがなかなか大変でした。
サラサドウダンツツジ?この山には可愛い花もいっぱい咲いています。
左側に絶景が広がっているので、楽しんで登ることができました。でもなかなかきつかったです・・・。
正面に見えるのが比良山系北端に位置する蛇谷ヶ峰です。標高901.5mなのでイクワタ峠より少し低いぐらいですね。いつか登りたい山です。
イクワタ峠から約30分、13時15分に釣瓶岳に到着しました!山頂の少し横からは絶景を見ることができます。
この木の右手から登ってきて、登山道は左へと続いています。堀川峠、武奈ヶ岳へと伸びるこの道を多くの人が進んで行きますが・・・私たちはここで引き返すことにします(笑)
ちなみに、ここから武奈ヶ岳まで往復すると約3.3㎞、2時間半ほどかかります。畑バス停の最終便は18時35分、体力に余裕があるときはぜひチャレンジしてみてください♪
少し下ってきて13時半、ようやくお昼休憩を取ります。
登るときに見つけておいた絶景ポイントです。琵琶湖からの風がよく通るので、休憩時には上着着用をおすすめします。
下山も絶景すぎてたびたび足が止まります。とはいえバスの時間が!!急げーーー!
そういえば、16時台のバスが無かったんでした・・・。途中で気づいてペースを緩めましたが、1時間の待ち時間ができてしまいました(笑)
YAMAPの投稿でもしておこう!と思っていたのに、まさかの圏外。1時間、めちゃくちゃ長かったです・・・。
まとめ
3つのポイント
- 登山計画は入念に!
- 稜線を歩くので雨対策・防寒対策・紫外線対策は必須!
- その計画、あなたの体力に見合ってますか?
電車の時間からバスの時間まで、しっかり調べたうえで登山計画を立てること。バスの時間から逆算して、時間を確認しながら余裕をもって行動すること。
降りる停留所を間違えるだけで1時間ものタイムロスです。集団行動をする時も、人任せにしないで自分でしっかりと確認しておく事が大切!
稜線歩きは雨・風・紫外線の対策をしっかりとしておきましょう。特に休憩時は思いのほか体温が奪われるので、寒くなる前に一枚羽織るなど工夫してくださいね。
私たちの体力では釣瓶岳の往復登山がちょうどいい距離感でした。
体力に見合った計画を立てるというのは登山の基本です。「せっかく滋賀県まで行くんだから」と欲張って縦走登山を計画しても、歩けなければ意味がありません。
プランを2つ3つ考えておいて、「その時の気分や体調で計画を変更することができる」というのが一番理想かもしれませんね。
夏が終わって歩きやすい季節がやってきます。10月後半からは比良山系も紅葉が楽しめます。おすすめの釣瓶岳、ぜひ一度登ってみてくださいね!