登山を始めてからずっと行きたかった剣山
シルバーウィーク後半、平日なら宿も安いし人も少ないだろうと木曜日からの1泊2日で計画を立てました。
巨大台風が過ぎてお天気は回復する予報だったのに、またまた台風発生!?
天候に振り回され散々だった遠征登山一日目の山行記録です。
当初の登山計画
1日目:高知県最高峰 三嶺 1,894m
(高知県ではさんれい・徳島県ではみうねと呼ぶそうです)
2日目:徳島県最高峰 剣山 1,955m
距離が遠く、山行的にも時間のかかる三嶺を1日目に設定。
直近1週間の天気予報では、2日目より1日目の方が天気が良かったので、滑落の恐れがある三嶺を晴れの日にしたかった、というのもあります。
美馬のビジネスホテルに素泊まりプランで予約しました。
朝早くから剣山に登り昼過ぎには下山、午後は祖谷から池田の方へ移動して帰路につく予定でした。
完璧に思えた今回の登山計画でしたが、この計画が全て台無しに・・・(涙)
山の情報
雨予報で登山計画変更
AM3時に自宅を出発。
2回の休憩をはさんで美馬ICを出ました。
一般道に合流したら、その先の交差点にローソンがあります。買い物しながらお天気をチェックしてみると・・・
え!!雨雲が近づいてる!
10時ぐらいから雨が降るみたい!?どうしよー-ー!
まさかの雨予報。
雨の三嶺は危険なので、急遽ですが剣山に登ることにしました。
コンビニで朝食とおにぎりを購入してから、お次はガソリンスタンドを探します。
登山口まで往復80㎞の道のり、ここで入れておかないと不安とのこと。すぐ近くのガソリンスタンドは7時オープン、30分ほど待たなければいけません。車を停めて待機しながらこの隙に朝食を済ませておきました。
ナビの案内どおりルート変更
7時オープンですぐに満タンチャージ。
店員さんに貞光ルートの状況を確認しました。というのも、剣山へはここからすぐに道があるはずですが(下の地図参照)、ナビが案内するのは美馬方面(脇町)からのルートなのです。
「先日の台風でかなり荒れたとは聞いたけど、詳細は全く分からない」とのこと。ここはナビ通りに迂回した方がいいのかも?と、急遽登山口までのルートも変更。
美馬ICを出たのに一般道を走って脇町まで戻るなんて、ここでもかなりのタイムロス。穴吹駅を過ぎたところの三叉路で右折。492号線へと走りました。
492号線は途中から急に道が細くなります。そしてうねうねと何度もカーブしながら進みます。朝早いからか対向車はありませんが、それでも神経は使いますね。
それにしても、台風の影響なのか鋭利な小石が転がってパンクしないか心配になりました。そして、想像以上に長い道のり・・・朝から想定外の事が起こりすぎて、不安に押しつぶされそうになりました。
9時15分、見ノ越第一駐車場に到着。
なんとなんと、ガソリンスタンドをでて2時間が経過していました。
駐車場は1台も止まっておらず我々の車だけ。
おや?貞光方面から車が複数台走ってきます。あれ?もしかして通れるの???
そして車はみな観光センター下へと走っていきました。
それから、リフトのりばへ向かう人が多いことにビックリ、登山口へ向かう人は少数でした。
10時には雨が降る予報だったので、車は屋根のある場所へ
リフトに乗る事で時間短縮されていたようです。
そこまで考えが及ばなかった・・・
山行記録
標高1,420m付近の気温は18度、肌寒いけど半袖で出発しました。
登山口です。ここから階段を登っていきます!
劔神社です。
青空が広がっていて、この先大荒れになるとは予想できませんでした。降っても小雨程度かな・・・なんて。
境内を右に進んで山道に入ります。ゆるやかで歩きやすい登山道です。
脇に咲くトリカブト。紫の花が綺麗ですが毒があります。
歩きやすくて、登山というよりハイキングです。スニーカーでも登れそうでした。
リフトの下にトンネルがあります。ここを通って向こう側へ。
リフトに乗ると西島駅まで15分。30分ぐらいは短縮できるみたいです。
分岐点、ここを左に登っていきました。
9時40分、ポツポツとかすかに雨が降り始めました。傘を取り出してすぐにさせるようにしておきます。
このあたりはもみじが多かったです。
登山口に貼られていた「紅葉祭り開催」のパンフレットを思い出して、紅葉時期にまたリベンジしたいなぁなんて、木々を見上げながら歩きます。
9時50分、本格的に降り始めて傘をさして歩きました。
ここは少し怖く見えましたが山側を通れば問題ありません。
雨に濡れて艶々の苔とクローバー
リンドウが咲いていました。可愛い花に癒されます。
西島駅に到着。思ったよりも激しい雨で、この右の建物「避難小屋」に逃げ込みました。レインウェアを着てザックカバーをかけます。小雨程度やろと思って完全に油断しました。
テンニンソウ
「刀掛の松」
安徳天皇が剣山に登る途中、「草薙の剣」を持った従者が顔の汗を拭うこともせず威儀を正している姿をみて、松の枝に剣を置いて汗を拭くよう声をかけられたと伝えられています。
ぐるっと二郎笈まで周回する予定でしたが、雨が強くて寒いので山頂ヒュッテを目指します。
枝折(しおり)神社の横の道を進みます。
立派な鳥居です。
劔山本宮宝蔵石神社
11時15分、少し早いですがヒュッテでお昼ご飯にします。
中は広々。階段があるけど2階はどうなってるんだろう?
思ったより日の出時刻が遅め。アキノキリンソウは気づかなかった・・・
徳島の田舎豆腐とこんにゃくが大好きです。わかめをトッピングしてあたたかいおうどんをいただきました。
雨雲レーダーを見て、12時から雨が弱まりそうだなと期待したんですが、一向に止む気配がありません。1時間も滞在して少しご迷惑かなと思ったのでヒュッテを後にしました。
店員さんに貞光ルートについてお伺いしたところ、道路に異常はなく普通に通行できるそうです。ナビって時々信用できませんね。
12時20分、ヒュッテを出ました。外は真っ白で何も見えません。
階段を登りますが風も強く一瞬でびしょ濡れ。レインウェアを着て正解でした。
宝蔵石
まっすぐ進んだところにトイレがあります。(100円が必要です)
トイレは救護室も兼ねているようで広いスペースがありました。
凄まじい風の音で、トイレの小屋が吹き飛びそうなぐらいの風の強さでした。何度もドアを開けては外に出るのをためらい、しばらく待機していたのですが、濡れた体がどんどん凍えていき、震えるぐらい寒くなっていました。
じっとしていても凍えるだけです。
このまま撤退するか・・・雨の中山頂を目指すか・・・
傘をたたんで暴風雨の中をずぶ濡れになって歩き出すと、もう諦めがつきました。その勢いのまま山頂まで歩きます。どの方角に二郎笈があるのかも真っ白でわかりません。
山頂に到着。体を持っていかれるぐらいの暴風、そして雨でした。
頭から靴の中までずぶ濡れです。
今度来たときはここから次郎笈へと登りたい。
登るときはあんまり気にならなかったけど、雨が降るとこういうところもドキッとしますね。
足元に気をつけながら、なんとか無事に下山しました。
駐車場は我々の車だけがポツン。
屋根の下に停めれば良かった・・・と、ここで気づきます。
下山にリフトを使っていれば時間短縮できたのですが、雨の中のリフトも少し抵抗があったのです。1時間で下山できたから良かったものの、数時間かかる山だったら低体温症になっていた事でしょう。
尾根道往復コース
今回歩いたのは西島駅横から伸びる水色のルートでした。
山頂までの最短ルートで、整備された歩きやすい登山道になっています。計画では黄色のルートで次郎笈に登り、剣山へと登って水色のルートで下山する、周回コースの予定でした。
ちなみに赤いルートは熟練者コースとなっていて、岩場など少し危険なルートとなっています。
温泉「つるぎの宿 岩戸」
見ノ越第一駐車場から貞光ルートで約45分。宿泊もできる施設です。
日帰り入浴は15時~21時まで
大人:400円
外は渓谷になっています。
https://www.tsurugi-eetoko.com/laforet-kannai
剣山から車で6分の距離にある入浴施設です(宿泊・食事も可)。
下山後すぐにお風呂に入りたかったので問い合わせたのですが、1時間待たないと入れないと言われたので、今回は岩戸温泉へ行きました。
宿「ビジネスホテル マツカ」
JR穴吹駅から吉野川を渡ってすぐのところにあります。2010年にリニューアルされたようで、ロビーも落ち着いた雰囲気で、客室はとびきり綺麗でした。
フローリングツインの素泊まりプランで一人5400円。コインランドリーがあるので到着してすぐに洗濯して翌日に備えることができました。
https://www.hotel-matsuka.com/
夕食「酒房・味自慢とまと」(居酒屋・美馬)
ホテルの近くには飲食店も多数あります。ロビーにおすすめ飲食店の地図が置いてあったので、その中から居酒屋さんを選びました。ホテルからは歩いて10分弱の距離でした。
平日にもかかわらずほぼ満席、人気店のようです。だし巻き明太、鳥の唐揚げ、鳥のタタキなどどれも美味しかったです。
https://tabelog.com/tokushima/A3603/A360302/36001884/
遠征初日|まとめ
雨が降るとは思ってもみなかったので、念願の剣山登山がこんな結果になってしまいとても残念でした。それでも、これがもし三嶺に登っている最中だったらと思うと、これで良かったのだと思えました。
道路状況の確認も事前にちゃんとしておけば遠回りすることも無かったですね。
道路状況はこちらで確認できます
さて、翌日の天気はいかに・・・。