初めての登山が思いのほか素晴らしかったので、この興奮が冷めないうちにまた山へ行こう!となり、翌週末は夫婦2人だけで登山しました。
スマホで何でも調べられる便利な世の中なのに、アナログな夫婦は本屋さんへ行って「日帰り山あるき関西」という登山ガイドを購入します。この本の中で2番目に紹介されていたのが摩耶山でした。
詳しい山の情報は別記事でまとめています。(https://yamaikoka.com/mt-maya-info/)
登山2回目の初心者が登山について何の知識もないまま山に入り、不安と焦りで途方に暮れた山行記録です。失敗例を参考にしていただき、ぜひ安全登山を心掛けていただけたらと思います。
登山計画|トゥエンティクロス経由で摩耶山頂へ
標高 | 702m |
歩行距離 | 約10.7km |
歩行時間 | 約4時間半 |
標高差 | 登り約660m・下り約30m |
レベル | 初級コース |
「日帰り山あるき関西」で2つ目に紹介されていたコースを歩きます。
斜面崩落⚠の危険マークがある「トゥエンティクロス」を通ってシェール槍に登り、穂高湖、掬星台へと進み摩耶山頂を目指します。下山はケーブルを利用、温泉に立ち寄って駅まで歩きます。
前回の深山は歩行距離約5㎞、2時間半(休憩含めず)のハイキングコースだったので、かなりレベルアップした感じです。(これがダメでした)
今では「登山アプリYAMAP」で事前にコース確認をするのが当たり前になっていますが、この時はアプリの存在を知らず、崩落箇所の崩落状況もわからない状態。ケーブルの運行状況を確認することもせず、本だけを頼りに山へ入りました。
登山の服装・持ち物
服装と持ち物は前回の深山登山とほぼ同じです。帰りに温泉へ寄るので入浴セットをプラスしています。
買い足したものは2点。
- トレッキングポール 2人分
- 帽子(自分用)
トレッキングポールがあると膝への負担が軽くなるので2人分購入しました。渡渉箇所でバランスを保つのにも役立ちました。
前回帽子無しで登山したら日差しがきつかったので、夏場はハットタイプの帽子が必需品だと感じて購入しました。風で飛ばされないよう紐が付いた物を選びました。
活動日記|体力に見合っていない計画・道迷いからの不安と焦り
7月23日、4連休の2日目。
前日は共通の友人と飲みに行き、朝8時頃に起床しました。この時点で中止しようかとも考えましたが、せっかくの連休だし・・・と準備して出かけます。
新神戸駅に到着したのは11時でした。登山初心者がこの時間から登り始めるなんて無謀だと今ならわかりますが、「ちょっと出発が遅すぎたなぁ」ぐらいの感覚でした。
電車内で夫が「登山アプリがあるからダウンロードしたら?」というのでYAMAPをダウンロードします。ただ、使い方がわからず「地図なし活動」でスタートしてしまいました。
新神戸駅からまずは布引の滝を目指します。観光地とあって道標が多く道迷いの心配はありません。
雌滝の次に鼓ヶ滝、夫婦滝と滝が続いて癒されます。
雄滝は高さ43mの名瀑です。ベンチがあって観光客が多かったですね。
布引の滝
布引の滝とは、鼓ヶ滝(つつみがたき)・夫婦滝(めおとだき)・雄滝(おんたき)・雌滝(めんたき)の4つの滝の総称で「日本の滝百選」にも選ばれています。
雄滝から急な階段を登ったら、続くなだらかな道を歩きます。左手には綺麗なトイレもあり、その先に見晴らし展望台がありました。
ここにもトイレがあり、屋根付きの休憩所は多くの人で賑わっています。景色を眺めながら少し休憩をします。
猿のかずら橋はしっかりとした作りです。ここを渡ると城山・堂徳山方面へ行くことができます。
渓谷沿いを歩くと右手に滝が現れました。ダムから溢れるか放流した時にしか見られないという滝、五本松かくれ滝です。これは別日に撮った写真ですが、雨の翌日は水量が多くこんなに迫力があります。
五本松堰堤・布引貯水池
観光客はだいたいここで引き返すようです。貯水池は水量たっぷりでした。
貯水池の横を歩きます。整備されていてとても歩きやすいです。ここまではスニーカーでも問題ありませんね。
もみじの茶屋
いつ覗いてもお客さんがいて外ではBBQもできるのかテーブルが置いてあります。すき焼きが人気のようです。
この先の桜茶屋の近くにトイレがあって、ここから掬星台までないので済ませておきましょう。
茶屋をまっすぐに進みトゥエンティクロスへと向かいます。
桜茶屋を過ぎたあたりから舗装路ではなくなりますが、整備されていて歩きやすいのは変わりません。
あじさい広場手前で高雄山の斜面が崩落しています。迂回路の案内がありましたが、先行者がいたため自己責任で進みます。本にも載っているぐらいだから大丈夫だろうと。。。
河原でお昼休憩。
同じように休憩する人や川を渡る人も多くて人気コースなのがうかがえます。迂回路が推奨されていても問題箇所がここだけなので、皆さん自己責任で登られているようです。
ポールは川を渡るときにも安心感があってナイスサポートでした。雨天時は川の増水に注意してくださいね。
問題の崩落箇所です。
踏み固められているしロープも設置されていて難なく登ることができましたが、雨の後などは注意が必要かもしれませんね。あくまでも自己責任でお願いします。
崩落箇所を登るとあじさい広場に出ました。7月なのにまだ咲いています。日陰のベンチで少し休憩しました。
河童橋を渡ります。※2022年新しく橋が作り直されて綺麗になりましたよ
上高地のような雰囲気だから河童橋と名付けられたのでしょう。とても雰囲気が良いです。
この橋を渡ったら摩耶山方面へは右に曲がるのですが、どちらへ進むか悩んでしまいました。(今考えれば悩むような場所では無い)
この地図に「森林植物園の東入口」とあり、入口を通って中に入るものだと勘違いしてしまったのです。
どっちへ進むか悩んでいたところに、橋を渡ってきた男性が左へと歩いていきました。そして、その男性を追うように私たちも左へと進んで森林植物園の中へ進みます。
歩いていくとしばらくして料金所がありました。ここで入場料を請求されて初めて「お金を払うなんて事は本に書いてなかったぞ?」と、道を間違えたことにやっと気づきます。
来た道を引き返して橋のところまで戻り、正しいルートで登り直しますが、暑さと疲労で歩くのがやっと。おまけに時間も遅かったため不安も押し寄せてきました。
桜谷の分岐点で時刻は15時半。新神戸駅を出発して約4時間が経過していました。シェール槍へと進む予定でしたが、体力と時間の問題で断念し、山頂まで最短距離であろう桜谷道を進むことにしました。
この川を渡った先で3つのルートに分岐しています。右に曲がって桜谷道へ。
桜谷道は案内板がほとんどなく、樹林帯で薄暗かったのもあって不安が押し寄せてきました。
YAMAPというアプリで現在地はGPSで表示されるけれど、そもそも地図をダウンロードしていないので何処を歩いているのか把握できない状態です。
歩いては立ち止まり、歩いては立ち止まり、疲れはピークでしたが時間を見て焦ります。人気のないコースなのか誰にも会わず、そのことが余計に不安にさせました。
「山の日没は早いから急いで抜け出さないと危ないよ」という私の言葉に夫は心が折れたそう(笑)
山頂直下の車道に出たのが16時半の事。出発から約5時間の、長い長い山行でした。
摩耶山頂にある鳥居。ようやく登頂です!
掬星台からの景色が綺麗でした!
ケーブルが運休してなくて良かった!ここから歩いて下山することになっていたら、いよいよ遭難していたかもしれません。
痛めた足を引きずりながら温泉へ。歩いて20分の距離を40分かけて歩きました。18時到着!
王子公園駅まで商店街を歩いていて、なんとか開いているお店に入ることができました。お腹ペコペコ!反省会の開催です。
疲れた体に冷えたビールが染み渡って至福の時間でした。
閉店間際でも次から次とお客さんが入ってくる人気店です。コシのあるおうどん、サクサクの天ぷらが最高に美味しかったです。(お店の情報は下の方にあります)
王子公園駅から電車に乗って帰宅しました。家を出た時には帰りが夜になるだなんて想像もしてませんでしたね。反省点の多い2回目の登山、これにて終了です。
登山初心者が2回目の登山で学んだこと
山のことをしっかり勉強しよう!と大反省しました。
登山初心者が登山のことをよく知らないままに山へ登ったら、道迷いするわ、下山が夕方になるわで危うく遭難するところでした。これは本当に危険でしたね。
失敗から学んだこと
- 登山に向けてしっかり体調を整えること
- 朝は早い時間から登り始めること
- 体力に見合った登山計画を立てること
- 分岐点では自分でルート確認をすること
- 水分と行動食は多めに準備すること
- 暗くなった時のためにヘッドライトは持ち歩くこと
六甲山系は観光客も多くて人気の山ですが、実際に遭難件数も多い山域です。初心者の方は登山に潜む危険性などもしっかり勉強したうえで登山を楽しんでくださいね。
立ち寄ったお店/うどん な也
https://tabelog.com/hyogo/A2801/A280103/28007791/
灘温泉 水道筋店
摩耶ケーブル駅から徒歩20分のところに温泉があります
(炭酸たっぷりの源泉かけ流しのお風呂)
大人:450円